エネルギー株とは?日本・米国の銘柄一覧、高配当・ETFと2026年の見通しを解説

エネルギー株には、原油や天然ガスを生産する企業だけでなく、石油精製、LNG、電力、再生可能エネルギー、送配電設備、蓄電池などに関わる企業も含まれます。ただし、原油価格が上がればすべてのエネルギー株が上昇するわけではありません。本記事では、2026年の最新資料を基に、日本とアメリカの主な銘柄、原油価格との連動性、高配当株の注意点、投資信託・ETF、再生可能エネルギー株、初心者向けの選び方、今後の見通しまで中立的に解説します。

エネルギー株に関係する発電設備と電力インフラのイメージ
エネルギー産業と電力インフラのイメージ画像(Unsplash)

この記事の目次

  • エネルギー株の定義と主な種類
  • 2026年のエネルギー市場の最新動向
  • 日本のエネルギー関連銘柄一覧
  • アメリカのエネルギー関連銘柄一覧
  • 原油価格と株価の連動性
  • 高配当エネルギー株の見分け方
  • エネルギー株のランキングを見る注意点
  • 投資信託・ETFの特徴
  • 再生可能エネルギー株の将来性とリスク
  • 初心者向けの選び方と2026年以降の見通し

2026年7月27日時点の重要事項

原油、天然ガス、電力の価格は、地政学、天候、在庫、生産量、金融政策によって短期間で大きく変動します。公的機関が公表する価格見通しも定期的に変更されるため、将来の株価や配当を保証する情報として利用することはできません。

エネルギー株とは?資源開発から電力設備まで含む

エネルギー株とは、石油、天然ガス、石炭、電力、原子力、再生可能エネルギーなどの開発、供給、輸送、設備製造に関わる上場企業の株式を指す一般的な言葉です。

ただし、株価指数の業種分類で「エネルギー」に入る企業と、一般にエネルギー関連株と呼ばれる企業の範囲は同じではありません。

例えば、米国の代表的な業種分類では、石油・天然ガス会社や油田サービス会社はエネルギーセクターに分類されます。一方、電力会社は公益事業、太陽光発電設備のメーカーは資本財や情報技術など、別の業種に分類される場合があります。

エネルギー関連株の7分類

分類主な事業業績を左右する要因
資源開発原油・天然ガスの探鉱、生産原油・ガス価格、生産量、埋蔵量
総合エネルギー生産、精製、化学、販売を一体運営資源価格、精製利益、販売数量
石油精製原油をガソリンなどへ加工精製マージン、需要、設備稼働率
油田サービス掘削、設備、地質調査、保守資源会社の設備投資
輸送・LNGパイプライン、貯蔵、液化・輸送輸送量、長期契約、建設費
電力・ガス発電、送配電、都市ガス燃料費、料金制度、金利、発電構成
新エネルギー太陽光、風力、蓄電池、水素など金利、政策支援、工事費、売電価格

2026年のエネルギー市場|投資額は過去最大規模

国際エネルギー機関の「World Energy Investment 2026」では、2026年の世界のエネルギー投資額は約3兆4000億ドルとなり、2025年から約5%増加する見通しです。

このうち、再生可能エネルギー、電力網、蓄電池、原子力、省エネルギーなどを含むクリーンエネルギーへの投資額は約2兆2000億ドルと見込まれています。化石燃料への投資額の約2倍に近い規模です。

ただし、投資額の増加が関連企業の利益増加を保証するわけではありません。資材価格や人件費の上昇、工期の遅れ、競争激化によって、売上が増えても利益率が低下する場合があります。

再生可能エネルギーの設備容量も拡大

国際再生可能エネルギー機関によると、2025年末の世界の再生可能エネルギー発電設備容量は約5.2TWとなり、世界全体の発電設備容量の約49.5%を占めました。

2025年に追加された再生可能エネルギー設備は約692GWで、新設された発電設備の85%以上を再生可能エネルギーが占めています。増加の中心は太陽光と風力です。

2026年の原油市場|見通しの変化が大きい

国際エネルギー機関は2026年7月の石油市場報告で、2026年の世界の石油需要は前年から日量約100万バレル減少し、2027年には日量約200万バレル増加するとの見通しを示しました。

米国エネルギー情報局は2026年7月時点で、北海ブレント原油価格が2026年第3四半期に平均1バレル74ドル、2027年には平均65ドルになると予測しています。

ただし、原油価格の予測は供給障害、産油国の政策、在庫、景気によって大きく変わります。数週間前に公表された予測が、最新の情勢を受けて大幅に修正されることもあります。

日本のエネルギー株・関連銘柄一覧

以下は日本のエネルギー事業に関わる代表的な上場企業の例です。特定銘柄の購入を推奨する一覧ではありません。

企業名証券コード主な事業
INPEX1605原油・天然ガスの開発、生産、LNG
石油資源開発1662石油・天然ガス開発、発電、インフラ
ENEOSホールディングス5020石油精製、販売、金属、電力など
出光興産5019石油、基礎化学品、電力、機能材料
コスモエネルギーホールディングス5021石油開発、精製、販売、風力発電
電源開発9513火力、水力、風力、送電事業
関西電力9503原子力、火力、水力、再生可能エネルギー
東京ガス9531都市ガス、LNG、電力、海外エネルギー事業
大阪ガス9532都市ガス、電力、LNG、海外事業
レノバ9519太陽光、風力、バイオマス、蓄電池など

日本のエネルギー株の本命は一社に決められない

原油価格の上昇を重視する場合は資源開発会社、安定した料金収入を重視する場合は電力・ガス会社、脱炭素投資の拡大を重視する場合は再生可能エネルギー関連会社が比較対象になります。

事業内容と株価の動きが異なるため、「エネルギー株の本命」という一つの基準で順位を付けることはできません。

アメリカのエネルギー株・関連銘柄一覧

企業名ティッカー主な事業
Exxon MobilXOM石油・天然ガス開発、精製、化学
ChevronCVX石油・天然ガス開発、LNG、精製
ConocoPhillipsCOP原油・天然ガスの探鉱、生産
EOG ResourcesEOG米国を中心とした石油・ガス生産
Occidental PetroleumOXY石油・ガス、化学、炭素回収
SLBSLB油田開発技術、掘削、設備サービス
Kinder MorganKMI天然ガスなどのパイプライン、貯蔵
Cheniere EnergyLNGLNGの液化、輸出
NextEra EnergyNEE電力、風力、太陽光、蓄電池
Constellation EnergyCEG原子力を中心とする発電事業
GE VernovaGEV発電設備、送電網、風力発電設備
First SolarFSLR太陽光発電モジュール

Exxon MobilやChevronなどは株価指数上のエネルギーセクターに分類されます。一方、NextEra Energyは公益事業、GE Vernovaは資本財など、一般的なエネルギー関連株でも異なる業種に分類される場合があります。

同じ原油高でも、資源開発会社、製油会社、電力会社では利益への影響が異なります。次のページでは、原油価格との連動性と高配当株の見分け方を整理します。