
AI半導体関連企業一覧|設計・製造・メモリー・装置に分けて理解する
AI半導体の供給網は、一社だけでは完成しません。設計、製造、メモリー、パッケージ、通信、検査装置など、多くの企業が関わっています。
| 分野 | 主な企業例 | 主な役割 |
|---|---|---|
| GPU・AIアクセラレーター | NVIDIA、AMD、Intel、Cerebras | AIの学習・推論を高速化する演算基盤 |
| カスタムASIC・通信 | Broadcom、Marvell | 独自AIチップ、高速ネットワーク、接続用半導体 |
| クラウド独自半導体 | Alphabet、Amazon、Microsoft、Meta | 自社サービス向けAIアクセラレーターの設計 |
| 受託製造 | TSMC、Samsung Foundry、Intel Foundry | 設計データに基づく先端半導体の製造 |
| メモリー | SK hynix、Samsung Electronics、Micron | HBM、DRAMなどの供給 |
| 設計IP・設計ソフト | Arm、Synopsys、Cadence | CPU設計技術、半導体設計ツール、検証環境 |
| 製造・検査装置 | ASML、Applied Materials、Lam Research、KLA、東京エレクトロン、アドバンテスト | 製造工程、検査、性能試験を支える装置 |
AI半導体企業の米国上場銘柄
米国株式市場で売買できる主な関連銘柄には、次のような企業があります。いずれも事業内容や収益構造が異なり、単純な株価比較だけでは実態を判断できません。
| 企業名 | ティッカー | AI半導体との主な関係 |
|---|---|---|
| NVIDIA | NVDA | GPU、ネットワーク、AIサーバー、開発ソフトウェア |
| AMD | AMD | Instinct GPU、EPYC CPU、パソコン向けAIプロセッサー |
| Broadcom | AVGO | カスタムAIアクセラレーター、Ethernetスイッチ |
| Marvell Technology | MRVL | カスタムシリコン、光通信、データセンター用接続半導体 |
| Intel | INTC | Xeon CPU、AIアクセラレーター、半導体受託製造 |
| Arm Holdings | ARM | CPUアーキテクチャーと半導体設計IP |
| Micron Technology | MU | HBM、DRAM、データセンター用メモリー |
| Alphabet | GOOGL・GOOG | Google Cloud向けTPUなどの独自設計 |
| Amazon | AMZN | AWS向けTrainium、Inferentiaなどの独自設計 |
| Microsoft | MSFT | クラウド向けAIアクセラレーターやCPUの独自開発 |
Alphabet、Amazon、MicrosoftなどはAI半導体専業ではなく、クラウド、広告、電子商取引、業務ソフトなどの事業が売上の大部分を占めます。AI半導体需要が拡大しても、それだけで企業全体の利益が同じ割合で増えるとは限りません。
AI半導体に関わる日本企業と関連銘柄
日本には、エヌビディアのように大規模データセンター向けGPUを世界展開する企業は限られています。一方、カスタムSoC、組み込みAI、製造装置、検査装置、精密加工など、供給網の重要部分を担う企業があります。
| 企業名 | 証券コード・上場状況 | 主な位置づけ |
|---|---|---|
| ソシオネクスト | 6526 | 顧客ごとの用途に合わせたカスタムSoCを設計。AI・HPC・自動車などに対応 |
| ルネサス エレクトロニクス | 6723 | 車載・産業・組み込み向け半導体。エッジAI処理を強化 |
| アドバンテスト | 6857 | AI・HPC半導体や高性能メモリーの試験装置 |
| 東京エレクトロン | 8035 | 成膜、塗布・現像、洗浄、エッチングなどの半導体製造装置 |
| ディスコ | 6146 | 半導体ウエハーの切断、研削、研磨装置 |
| レーザーテック | 6920 | フォトマスクやウエハー関連の検査装置 |
| Preferred Networks | 非上場 | 独自AIプロセッサーMN-Coreシリーズを開発 |
| EdgeCortix | 非上場 | 低消費電力のエッジAI向けプロセッサーとソフトウェアを開発 |
| Rapidus | 非上場 | 先端ロジック半導体の受託製造事業を目指す |
製造装置企業や検査装置企業は、AI半導体そのものを販売する会社ではありません。半導体メーカーの設備投資によって需要が変動するため、「AI関連」という言葉だけで同一視しないことが重要です。
AI半導体企業の売上高を比較
主要企業の直近通期売上高を比較すると、次のようになります。会計年度の終了日や事業範囲が異なるため、順位だけでAI分野の競争力を判断することはできません。
| 企業 | 対象年度 | 全社売上高 | AI関連事業を見る際の注意点 |
|---|---|---|---|
| NVIDIA | 2026会計年度 | 約2,159億ドル | データセンター部門は約1,937億ドル。GPU以外のネットワークやシステムも含む |
| TSMC | 2025年 | 約1,224億ドル | 顧客企業の半導体を製造するファウンドリー。AI専用売上は分離されていない |
| Broadcom | 2025会計年度 | 約639億ドル | 半導体部門は約369億ドル。全社売上にはインフラソフトウェアも含む |
| AMD | 2025年 | 約346億ドル | データセンター部門は約166億ドル。GPUとEPYC CPUの両方を含む |
| Intel | 2025年 | 約529億ドル | パソコン用CPU、データセンター、製造事業など複数部門を含む |
エヌビディアとAMDのデータセンター売上にはCPUやネットワーク製品も含まれ、TSMCの売上にはスマートフォン、自動車、IoT向け製品なども含まれます。Broadcomは半導体とソフトウェアの両方を展開しています。そのため、全社売上高をそのまま「AI半導体の売上」と読み替えることはできません。
売上高だけでは判別できない「本命企業の条件」、新興企業の見方、株価が大きく下落する要因を次のページで解説します。




